薄いプレート型のシンプルデザイン

今回使うのは、スマホより一回り小さくて平べったいこちらの商品。一方の面には日本のキューメーカー『MEZZ』のロゴと「CUE MAGIC MEZZ PROFESSIONAL TIP TOOL」の文字。逆の面には、荒目ヤスリと細目ヤスリに、丸い穴状のヤスリが3つセットされています。「ヤスリ」とくれば、用途をすぐ思い付く人もいるはず。そう、これはタップメンテナンスツールです。

商品スペック

カラーバリエーション 5色(K ブラック、R レッド、A 紺、W 白、T ブラウン)
サイズ 縦120mm・横53mm・厚さ7mm
重さ 42g
材質 PC樹脂
ヤスリ部材質 ステンレス
販売価格 3,300円(税込)

 

ほぼ全面ヤスリ。どこをどう使う?

① 荒目ヤスリ
② 細目ヤスリ
③ R形状荒目ヤスリ
④ Rゲージ

全面ヤスリと言ってもいいキューマジック。4箇所それぞれの使い方を説明書記載文と筆者の解釈でどうぞ。

その①:「荒目ヤスリ」

「ティップを好みの形に微調整する際に使用する」
――面積も広く、しっかり削れるので、一般的な金ヤスリに慣れている人ならここだけで「削り」「R(アール。タップ天面の丸みのこと)成形」「揉みほぐし」など一通りの作業ができるでしょう。

その②:「細目ヤスリ」

「チョークのノリを良くする」
――ここでタップ天面をトントンと叩いたり、押し当ててグリグリすることで繊維をほぐし、毛羽立たせることができ、チョークの乗りがよくなります。

その③:「R形状荒目ヤスリ」

「3タイプのRヤスリを使いお好みのR形状に調整できます」
――タップ天面の「R」は手球コントロールの生命線。ゆるいR・きつめのR・中間のR、好みの形状を選んでその穴にキュー先を入れて回すように削ります。これはとても便利。

その④:「Rゲージ」

「ゲージを使って常に使用しているティップのRを確認できます」
――キュー先をこのゲージに合わせてRの度合いを確認し、R成形の目安にします。

 

「普通の金ヤスリっぽく使えるのがいいです」

今回も商品テスターを務めてくれたのは大学生プレイヤーの林武志さん(全国レベルの強豪アマ ⇒ JPBA 第58期生)。林さんはこれまでキューマジック未経験でしたが、この試用レポートに合わせて数ヶ月間使い込んでくれました。

Good Point

「薄くて軽いですが、コンパクトすぎず手に馴染むサイズ感と持ちやすい形状が気に入っています。ヤスリが紙ヤスリじゃなくて金属で交換不要なのもいいですね。たまに削りカスを掃除してあげればいつでもよく削れます。僕はRをあまり気にしないのでそんなに使ってないですけど、Rヤスリが3段階から選べるのは便利です。Rを気にする人は多いですが、手作業で均一に整えるのは難しい。これなら誰でもRがきれいに付けられます。個人的には、荒目と細目のヤスリが普通の金ヤスリっぽく使えるので、削ったり、整えたり、転がして痕を付けたり、毛羽立たせたり……など、ほとんどこの2箇所でやってました」

Bad Point

「う~ん、見当たりません(笑)。代わりに僕の理想を言ってもいいですか? 荒目ヤスリが大きいのでここを半分に区切って、もう一段階荒いヤスリを入れたらもっと使いやすそうだなと思います。あと、本体は樹脂じゃなくて、例えば金属などより硬くて重い素材にした方が、見た目も触った感じも重厚感が出てプロ仕様のツールっぽくなるのかなと。それと、個人的には緑が好きなのでカラーバリエーションに緑もあったら最高でした(笑)」

まとめ

“PROFESSIONAL”の名に恥じない実力

静かな激戦区とも言えるタップメンテナンスツールでこのキューマジックが長く人気なのは、無理に小型多機能化せず、「削りやすさ」「扱いやすさ」「壊れにくさ」を第一に考えているからでしょう。透明ケース付きなのでキューケースにしまった時に削りカスやチョーク粉でケース内が汚れないのもナイス。「プロタップツール」の名に偽りなし。末永く使える一品です。

今回レポートした商品はコチラ※商品によっては在庫切れや販売終了の場合がございます。

キューマジック ティップシェーパー CMT-K(黒)

キューマジック ティップシェーパー CMT-A(紺)

キューマジック ティップシェーパー CMT-T(茶)

キューマジック ティップシェーパー CMT-R(赤)

キューマジック ティップシェーパー CMT-W(白)

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